きものマガジン・ひととき
Magazine
手描友禅「季絵座」の魅力
雪深い雪深い山奥にある小さな工房
新潟県十日町市。
一年のうちの半年近くが雪に覆われる、豪雪地帯です。
この投稿をInstagramで見る
書籍「北越雪譜」の中にこんな一説があります。
雪中に糸となし、雪中に織り、雪水に洒ぎ、雪上に晒す。雪ありて縮あり。
織物に適した雪国の風土から、「十日町絣」「十日町明石ちぢみ」が有名で、いわずとも知れた全国有数の着物産地です。
この十日町に工房を構える「季絵座(ときえざ)」。
知る人ぞ知る、名品を生み出す工房です。
一つ一つが手づくり。同じものは二度とない。
工房・季絵座では、一つ一つが手づくり。
そのため、同じものは二つとありません。
すべてが1点もの。
これは今の世の中、本当に珍しい…大変な手間、そして労力がかかる「ものづくり」です。
しかし、それには拘りが。
工房の職人、太田氏が教えてくれました。
「一つ一つに想いが詰まってるんですよ」
サラッと仰った一言に大変な重みを感じました。
作品は、手紬の生地に手描友禅を施したものが多くあります。
特に人気があるのは、九寸帯。
洗練された配色が、他に類を見ないセンスの良さを伺わせます。
合わせる着物、そして着こなす人をランクアップさせるような素敵な帯の数々。
「一本は欲しい!」と多くの方の支持を得ています。
その他にも、刺し子や刺繍などの細やかな技術が詰まった作品たくさん。
手間がかかることは一目瞭然。
一つ一つが手作りだからこそ、職人の皆さんの「愛」が伝わってくる作品ばかりです。
知る人ぞ知る…ひょっとしたら目にしたことがあるかも?!
今やいつでも情報が手に入る時代。
しかし、この「工房・季絵座」の情報はなかなか目に触れることがないかもしれません。
しかし、実は有名な某キモノ雑誌には毎号のように季絵座の作品が掲載されています。
もし、お手元に某キモノ雑誌があれば、ページをパラパラめくりながら「帯/染色工房 季絵座」と書かれているページを探してみてください。
もちろん、世のたくさんの方々もご愛用者が多い、季絵座の着物と帯。
この投稿をInstagramで見る
百花でも、この「工房・季絵座」を店頭でお客様に直接ご紹介する機会は限られていますが、ぜひたくさんの方に知っていただき、その魅力を間近でご覧いただきたいと思います。
最後までお読みいただき、ありがとうございました✿