きものマガジン・ひととき
Magazine
キモノノキホン・紬
紬がどのような着物なのか…?
お洒落着といっても本当に気軽に着られるの??
などにお答えしながら、他の着物とも違った『紬の魅力』をご紹介いたします。
紬ってどんな着物・・・?
着物に触れる機会の中で『紬(つむぎ)』という言葉を耳にすることが多いと思います。
着用シーンや技法など…どのような特徴があるのでしょうか。
ここでは簡単に紬の特徴についてご紹介いたします!
この投稿をInstagramで見る
●紬の着用シーン
紬は“普段着”という位置づけがされています。
例えば…
・お稽古や趣味の会
・ご友人とのお食事
などの気負わない外出で着る事に向いています。
この投稿をInstagramで見る
●紬の時の帯や小物合わせのオススメ
紬は普段に気負わずに着られる着物なので、帯や小物も「カジュアル感」を出すと良いです◎
紬に合わせる帯は【名古屋帯】や【しゃれ感のある袋帯】が素敵です!
また【半幅帯】を締めてもOKです!ぐっと着物上級者な装いになりますね!!
帯締・帯揚はフォーマルの着物と違い、柄の入った帯揚や色味の強いものを入れて紬と帯が映える組み合わせもオススメです!!
この投稿をInstagramで見る
●紬は男性も着用可、多くの方に親しまれています
最近は着物を楽しまれている男性の方もよく見かけるようになりましたね。
男性の着物も種類は様々ですが、この紬は男性にもおすすめです。
近頃は紬の色柄も様々でユニークなデザインのものも増えてきていますが
男性人気は 無地や縞 が多いようです。
落ち着いた雰囲気の着物だからこそ、帯や羽織さらには半衿や足袋など…着物以外の部分でそれぞれコーディネートを楽しまれていますね☆
ここがスゴイ!紬の世界
紬というと訪問着や小紋などの華やかさとはまた違った雰囲気がありますよね。
ですが!!紬は色柄などとはまた別のスゴイ魅力があります。
訪問着や小紋などの着物は“染めの着物”と呼ばれ、白い生地に地色を染めたり・柄を描いたりという工程を経て作られていますが
紬は“織りの着物”と呼ばれています。
染めの着物を作るためにつかう白生地ももちろん織っているわけですが・・・
紬は糸を染めてから織りの工程へ進みます。染まった糸を織り合わせることで柄が出て来るのです!!
仕組みとしてはシンプルですが想像したら…かなり難しい作業ですよね。
こうして織りあがった紬は以前まで日常に着るものとして着られていました。
そのため、古くは正規の絹糸を取るためにでたくず繭と呼ばれるB級品のものを用いていたそうです。
一番身近なものだからこそ「糸のつむぎ方・織り方」などその土地の気候や環境などに合わせた独特な工法が確立し現在に至っています。
ツルっとした触り心地や泥染めの独特な技法がある「大島紬」
綿状にした繭玉を唾液をつけながら糸にして、ざっくりとした風合いが特徴の「結城紬」・・・などなど。
この投稿をInstagramで見る
日本各地には多くの「紬」が生産されています。
新しい自分を発見!?紬のコーディネート
紬は一番気軽なシーンで楽しめる着物とご紹介しましたが・・・
もう一つ嬉しい特徴が 「着崩れしにくい」ことです!
着物初心者の方も、慣れている方も…着崩れしにくいのは嬉しいですよね!!
ここでいくつかコーディネートをご紹介いたします。
◆ちょっとした食事の時に・・・
この投稿をInstagramで見る
帯締め・帯揚げの色合いを揃えて、統一感のあるコーディネートです!
さわやかな雰囲気ですね♪
◆半幅帯でより気軽に楽しめます!!
この投稿をInstagramで見る
紬と半幅帯の組み合わせも素敵です!!
少しボリュームが出るような変わり結びをするだけで品のある印象に、
かるた結びのようなすっきりとした結び方であれば粋な着こなしに変身できます。
◆「織り」の着物と「染め」の帯の正統派コーディネート!
この投稿をInstagramで見る
近頃では組み合わせも自由になってきましたが、やはり紬には染めの帯!というイメージもあるのではないでしょうか??
紬コーディネートの中でも間違いない組み合わせですよね!
紬も帯もどちらも映える素敵なコーディネートです。
ぜひ、お持ちの紬や帯を組み合わせながら楽しんでみてはいかがでしょうか??
小紋や訪問着などと一味違った、紬の魅力をご紹介いたしました。
同じ絹の素材から織り方・染め方など… 様々な姿に変わりますね。
紬だけで見ても各地さまざまな個性が出ていて、見比べていただくとまた違った発見も多いものです。
紬は着れば着るほど味がでるとも言いますが、ぜひ気軽に楽しんでいただけたらと思います。
今回も最後までお読みいただきありがとうございます✿