きものマガジン・ひととき
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キモノノキホン・男性着物
着姿を見かけることがありますが、女性とはまた一味違った魅力がありますよね。
今回は、知っているようで知らない『男性着物のキホン』をご紹介いたします。
男性着物ってどんなもの?
男性着物はパッとみると女性が着ている着物と大きな差が無いように見えますが、実は・・・
男性着物の場合は<おはしょりを作らないこと>や【礼装で袴を合わせる】などなど、さらには着物の種類も少々違いがあります!
これまでキモノノキホンでご紹介してきたように、着物には様々な種類が存在します。
これは女性が着る着物の種類ですが、男性着物も同様に種類があります!!
TPOなどもそれぞれありますので、シーンに合わせて使い分けましょう。
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◆男性着物のおもな種類
・黒紋付 ⇒ 男性着物の『第一礼装』で、黒無地に家紋が入った着物と羽織・縞柄の袴を合わせます。
・色紋付 ⇒ 男性着物の略礼装にあたるものです。黒以外の地色で紋の入った着物と羽織・袴を合わせます。
・御召 ⇒ 紋や袴の有無でも前後しますが、少し改まった席から普段着まで着用できます。
・紬 ⇒ 女性と同様に男性着物としてもカジュアルなシーンで楽しむことができます。
その他、上布やウール・木綿(普段着)などがあります!
また、男性着物も『袷仕立て・単衣仕立て』などの仕立ての種類もあるので着用時期も要チェックです◎
男性着物を着こなす~準備編~
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男性着物のTPOを覚えたところで、次は着るために必要なものをチェックしましょう!
◇男性着物のための“必要なもの”リスト!!◇
・着物(長着とも言います)
・長襦袢…男性着物に合わせる長襦袢は“絵柄の入ったもの”が多く選ばれます♪
・羽織…礼装は別として、以前は『アンサンブル』で羽織と着物が同じ生地を使ったものを着ていましたが、最近ではそれぞれ別の生地のものを合わせているコーディネートが多いです。
女性同様に透け感のある素材もオシャレです!
・羽織紐…男性着物に羽織を着る際のマストアイテムです! スタンダードな組紐のものだけでなく、天然石などが入ったものもあるのでアクセサリー感覚で選んでみてくださいね。
・帯…男性着物に合わせる帯は『角帯』または『兵児帯』を使います。 角帯はフォーマルからカジュアルまで、兵児帯はカジュアルなシーンに合わせます。
・足袋…TPOによって足袋が変わるので注意しましょう!! 【礼装の場合は 白】 【それ以外は 黒か色足袋】です!
・履物…草履 ・ 雪駄 ・ 下駄のいずれかを合わせます。フォーマルなシーンでは鼻緒が白の草履、下駄は普段着や浴衣にピッタリです
・肌着…基本は「肌襦袢とステテコ」を合わせます。着慣れている方だとアンダーシャツなどを着ますが、肌襦袢とステテコのセットは1つ持っておかれると安心です
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また、男性着物の時の「着付小物」は腰ひも2本で着付けが可能です!
着崩れ防止のために、長襦袢にコーリンベルトを用いたり、腰ひもの代わりに伸縮性のあるベルトを用いたり…
男性着物を着こなされている方々は便利グッズも活用されているようです♪
男性着物コーディネート~予習編~
最後にオシャレに男性着物を着こなすためのヒントをご紹介いたします!
ぜひ、男性着物を着る時に参考にしてみてください。
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着物と羽織との反対色で、お互いが引き立つコーディネートです!
男性着物ならではのハットなどの帽子もポイントですね!!
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春を過ぎて、少々汗ばむ陽気や秋の終わり頃など…
透け感のある羽織をさっと羽織るだけで品のある装いになります
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夏前の時期にはぴったりの男性着物コーデです
絹だけでなく、暑い季節であれば麻の着物も着心地が良いです◎
色合いも爽やかな配色で、見ている側もなんだか暑さを忘れてしまいそうです・・・
ぜひ、お気に入りを見つけて男性着物の楽しみを味わいましょう!!
今回は男性着物についてキホンをご紹介いたしました!
意外にも女性の着物との相違点がいくつかあることにびっくりされたのではないでしょうか。
日常的に着物を着ていたころの男性は、羽織の裏地や長襦袢など“内側”になる部分へ柄のあるものを選んでいたとされ、
無地感の表地と裏側の柄物… 現代の洋服とも共通していて、どこか着物も近い存在のようにも思えますね。
ぜひ、男性着物としても気軽に楽しんでいただけたらと思います。
最後までお読みいただきありがとうございました✿